勾当台公園、仙台市役所新庁舎と一体活用へ 市が再整備素案

仙台市は勾当台公園(青葉区)再整備基本構想の素案を公表した。勾当台通の直線化に伴い1989年に再整備され、30年以上が経過した公園を一新。「仙台の庭」として価値を高め、建て替える市役所本庁舎との一体的な活用を目指す。

 公園を三つのエリアに分け、再整備方針を示した。勾当台通西側の「にぎわいの広場(市民広場)」は交流・にぎわいの拠点。一番町商店街から定禅寺通、つなぎ横丁、市民広場、市役所本庁舎と南北に直線でつながる空間形成を目指す。

 市民広場と表小路、市役所敷地内の広場の一体的な利用も目指すとともに、防災機能を備え、災害時の対策拠点としても活用する。イベント用の電源や給排水設備なども拡充させる。

 県庁西側にある「歴史の広場」は勾当台通との一体的な歩行空間を形成する。多くの路線バス、高速バスが止まる「県庁市役所前バス停」と連動させた休憩スペース配置などを目指す。

 県庁南側の「いこいの広場」は、都心のまとまりある緑と広場空間を再構築する。野外音楽堂の改築と再配置、芝生広場の設置を検討するほか、トイレや売店のリニューアル、カフェ開設なども視野に入れる。

 素案は2日にあった有識者の再整備検討懇話会で説明された。委員からは「親子が楽しめるよう遊具を設置してもいい」「回遊性を高めるため、エリアごとの役割を分散させてみてはどうか」などの意見が出た。

 市は本年度内に基本構想をまとめ、22年度中に基本計画を策定する。再整備の工事は25年度に着手し、30年度の完了を目指す。

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