千枚かぶら、地元の青果卸が漬物商品化 仙台・河原町発

 地産地消を進めようと、青果卸の庄司(仙台市若林区)が宮城、山形両県産のカブを使った千枚漬けを開発し、商品化した。白カブと赤カブの2種類で、来年2月初めまでの限定販売。カブの美しさにこだわった容器を採用し、商品に添付した説明書は宮城大の学生がデザインした。店がある河原町商店街の名物に育てたい考えだ。
 新商品の「みちのく千枚かぶら」は11月初めに発売した。同社が仙台市中央卸売市場を介し、宮城県蔵王町の農家に栽培を依頼した白カブをはじめ宮城、山形両県産のカブを使用している。
 直径15センチ前後のカブをスライスして昆布やニンジンなどを挟み、甘酢で漬けた。容器はカブをイメージさせる透明なボール型を使い、薄切りにしたカブの美しさが見えるようにした。白、赤とも1個550グラムで1260円。
 みちのく千枚かぶらは同社が小売り用に開発した初めての商品。常連客に配っていた千枚漬けが好評で、商品化に踏み切った。調理例を載せた説明書は、中小企業支援のコンサルタントを通じて知り合った宮城大の学生がデザインを担った。
 店を構える河原町商店街(若林区)の特産品に育てて地域振興に貢献したいと、取り扱いは自店のみ。発売後1カ月間で1000個を販売。柔らかく具材を巻きやすい白カブが人気だが、年末年始の贈答用に紅白2個セットの購入も増えているという。
 同社の庄司京子総括マネジャーは「千枚漬けは京都の名物だが、東北にもいい素材があるので挑戦した。猛暑によるカブの値上がりは誤算だったが、人に贈りたくなる商品に育てたい」と意気込む。連絡先は庄司022(223)4823。

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