台湾の半導体受託生産大手、力晶積成電子製造(PSMC)などによる大衡村への工場建設を受け、仙台市は19日、半導体関連産業の集積推進に向けた本部会議の初会合を開いた。2027年の工場稼働に向け、関係者を円滑に受け入れる環境整備や関連産業の誘致、地元企業との取引拡大による地域経済の活性化に取り組む方針を確認した。
本部員は各局区長や事業管理者ら計24人で、郡和子市長が本部長を務め、副本部長に両副市長が就いた。組織横断的で機動的な態勢を強化するとともに、各種課題への対応策の決定や市の施策の進捗(しんちょく)管理を担う。
具体的な検討を進めるため「地域経済活性化」「産業用地確保」「教育環境整備」「生活環境・受入支援」「国際交流・観光施策」「交通課題対策」の6検討部会を設ける。それぞれ関係課で構成し、部会長には次長級を充てる。
検討部会の初会合は今月末~9月初旬に開く予定。施策や課題を検討し、来年度の予算要求を検討する。各部会で要求案を取りまとめ、10月中旬ごろの第2回本部会議で報告する。
工場の稼働に伴い、台湾から従業員や家族ら400~500人が県内に移住すると見込まれる。郡市長は「受け入れ態勢は全庁一丸となって取り組む。仙台が世界で評価され、選ばれるまちづくりを進める絶好の機会と捉えている」と呼びかけた。