南三陸と世界を食でつなごう 3カ国の料理人滞在 住民にレシピ紹介

海外の料理人が地域に滞在して食文化を学び、新しい料理を考案する事業が南三陸町で行われている。地域おこし協力隊の岩田康宏さん(31)が地域活性化を目的に企画。27日には料理のお披露目会を開き、住民にレシピを伝える。

 イスラエル、スイス、コロンビアの料理人が9日から町内に滞在。家庭で郷土料理を教わったり、水産加工場を見学したりして町の食文化を学んでいる。
 18日は戸倉地区の家庭を訪問。タコと大根を煮た郷土料理「タコの桜いり」やカキの吸い物を味わった。
 イスラエルのイスラエル・シャーさん(30)は「土地に根付いた料理を見られた」と喜んだ。「海外のエッセンスを加え、南三陸の人が見たことのない料理を作りたい」と意気込む。
 タコの桜いりを教えた阿部民子さん(57)は「料理人の口に合うかどうか不安だったが、おいしく食べてもらえて良かった。3人の料理が楽しみ」と話す。
 岩田さんは2017年7月、食の魅力開発推進員として協力隊に着任。18年にはイタリアの大学院で食文化やマーケティングを学び、帰国後は食を生かした地域づくりに取り組む。
 岩田さんは「海外の料理人に触発され、住民が地域の食に注目する機会になればいい」と期待する。

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