南仙台駅の100歳祝おう!! 地元住民とJR東がそれぞれイベント企画 すずめ踊りやキッチンカー、観光列車も

仙台市太白区のJR南仙台駅が今月、開業100周年を迎える。地元の住民や商工団体でつくる実行委員会は16日に「南仙台駅100周年記念感謝祭~みなせんフェスタ~」を開く。住民の足として暮らしを支える駅への感謝と次の1世紀への思いを見える形で示そうと、念入りに準備を進めている。(せんだい情報部・藤原佳那)

 [南仙台駅] 1924年9月に「陸前中田駅」として開業した。現在は東北線と常磐線、仙台空港アクセス線が通る。JR東によると、2023年度の1日平均乗車人員は9518人で、仙台市内では仙台駅、あおば通駅に続き3番目に多い。

住民の感謝祭は16日 駅の将来像描いた子どもの作品展示

 感謝祭のコンセプトは「ありがとう南仙台駅 さぁ、行こう次の100年」。駅東口では、すずめ踊りや音楽、お笑いといったステージイベントを繰り広げる。地元の飲食店やキッチンカーなど約40ブースが出店し、焼き鳥や菓子、ハンドメイド雑貨などを販売する。

 駅西口の中田神社では、年2回の「かやっくりーマルシェ」を併催。線路をまたいで東西の両会場を往来してもらおうと、スタンプラリーも実施する。

 節目を盛り上げる企画の一つが、地元の小中学生から募集した南仙台駅の将来像とキャラクターの展示。「南仙台駅こうなったらいいな♪」をテーマに描いた絵が3中学校から計50点、駅をイメージしたキャラクターは6小学校から計100点寄せられた。

 当日は優秀作品の表彰式を実施する。感謝祭の実行委が募集した作品のうち、将来像の優秀作5点を東口改札近くに約1年間掲示。優秀作を含む全作品も駅東西自由通路の壁に約1カ月間展示する予定だ。

 実行委プロジェクトリーダーの針生真由美さん(50)は「未来につなぐ架け橋になる企画にしたいと思った。将来を担う子どもたちの作品が、地域のシンボル的な存在になればうれしい」と話す。選ばれたキャラクターは今後、活用も検討する。

 実行委の約70人は今年3月以降、企業や個人を回り協賛金集めに奔走。10回以上の打ち合わせを重ね、出店者募集や当日の役割分担、タイムスケジュールなど綿密な調整を図ってきた。

 柳生・西中田商工振興会長で実行委員長の早川英雄さん(55)は「駅の東西間の交流を促進し、地域活性化のきっかけにしたい」と意気込む。子どもたちには当日のボランティアへの協力も呼びかけ、「関わった子どもたちが将来、地域を支える柱になってもらえたらうれしい」と願う。

 感謝祭は午前10時~午後4時。かやっくりーマルシェは午前10時~午後1時。どちらも入場無料。連絡先は実行委事務局minamisendai100@gmail.com

JR東は10日 切符を模した記念証1000枚無料配布

 JR東日本東北本部は、南仙台駅が開業100年を迎える10日、駅東口などで記念イベントを展開する。記念式典に合わせ、4月に運行を始めた観光列車「SATONO」が3番線ホームに入線し、節目を盛り上げる。車内見学に加え、子ども向けにJR東の駅長制服を着て車両と一緒に撮影ができる企画もある。

 切符を模した記念証(1000枚)を無料で配るほか、駅構内のコンビニ「ニューデイズ」では記念弁当2種類(計50食)を販売する。東北本部仙台統括センターの担当者は「地域への感謝の気持ちを込めた。節目をきっかけに新しいまちの発展と魅力の創出につなげたい」と話す。

 式典は午前10時から。SATONOの展示は午前11時~午後1時半で、駅入場券の購入が必要。

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