パートら短時間労働者の厚生年金の加入要件となっている企業規模について、厚生労働省が撤廃する検討に入った。現在は501人以上とする要件をなくし、適用対象を拡大する。個人事業所についても、対象業種の制限をなくし、飲食や理美容といった業種にも加入を義務づける。2025年の関連法改正を目指す。
非正規雇用者らの低年金問題に対応するため、手厚い厚生年金(加入者約4500万人)への加入を広げ、老後の困窮を防ぐ狙いがある。
厚生年金や健康保険に入るには、「週20時間以上の労働」や「月収8万8千円以上」といった要件に加え、企業規模の要件がある。現在は従業員501人以上だが、今年10月から101人に、24年10月から51人へ引き下げる。25年の法改正で規模の要件をなくすことを目指す。計約125万人が新たに加入する見込みだ。