原発事故・住民健康調査 有識者会議を月内にも設置

 宮城県議会9月定例会は4日、予算特別委員会の6分科会を開き、2011年度一般会計補正予算案を審議した。県は福島第1原発事故に伴う住民対象の健康調査の実施について、専門家5人による有識者会議を月内にも設置する方針を示した。
 大規模な健康調査の必要性などを医学的、科学的見地から検討するのが狙い。放射線医療や原子物理、甲状腺腫瘍、公衆衛生といった各分野から委員を委嘱する。現在、人選を進めている。
 議会終了後の今月中旬以降に初会合を開催。委員の意見を基に関連データを収集し、2回目の会議で調査の必要性を判断する。
 会議運営に関し、県は「公開するかどうかは、委員に諮って決める。県民が不安を払拭(ふっしょく)できるような形で情報提供したい」(保健福祉総務課)との姿勢を示した。
 議員からは、県南中心に放射能への不安が大きいことを踏まえ「乳幼児の母親の声を受け止める場が必要」「客観的な検討も重要だが、市民目線の素朴な疑問にも応えてほしい」などの注文が相次いだ。

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