台湾にサポートデスク 宮城観光誘客強化

宮城県が、台北市内に7月開設した情報発信拠点「台湾サポートデスク」を拠点に、観光客誘致の取り組みを強化している。現地の旅行会社などを通じ、宮城の魅力を台湾全土にPR。旅行ニーズを把握しながら、新たな旅行商品の開発を促している。
サポートデスクの業務は、台北市の旅行コンサルティング会社「日盟国際商務」に委託。日本人4人を含むスタッフ12人が、宮城の催しや観光情報を台湾の旅行会社約600社に発信するなどして売り込む。
スタッフが旅行会社に赴き、宮城を訪問する旅行商品の開発なども直接アドバイスする。9月には台北市内の保険会社の社員旅行先に宮城が組み込まれ、約800人が松島町に宿泊することが決まった。
日盟国際商務の高政能会長は「松島や蔵王といった観光地のほか、仙台市のアウトレットモールで買い物をするプランも人気がある。宮城への需要はまだまだある。台湾と宮城の懸け橋になる」と意気込む。
2015年に台湾から宮城を訪れた宿泊者は4万8760人で、外国人全体(16万1250人)の約3分の1を占める。10月には仙台-台北を結ぶ定期便に新たに1社が参入し、3社による計週10便の毎日運航が実現。観光客の一層の増加が期待される。
25日にサポートデスクを訪問した村井嘉浩知事は「台湾の旅行関係者と人脈が深いデスクの存在は心強く、成果も出ている。20年には台湾から20万~25万人を呼び込みたい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました