日本で合計特殊出生率が低迷するのには明確な理由がある。
「豊かになると子供は減る」という寝言は大間違いで、出生率が高い豊かな先進国には次のいずれかの特徴がある。
A)オープンな社会で移民が多い(アメリカ型)
B)育児支援予算が多い(フランス、北欧型)
言う迄もなく、日本はどちらでもない。
今まで殆ど何もしていなかったので、人口動態は絶望的である。日本は少子高齢化で経済破綻した最初の国として世界史に名前を残すことになる可能性が極めて高い。
恐らく2番目に名を残す可能性が高いのは韓国である。
大和総研の原田泰氏は、子供手当に対する賛否を連合の資料に基づいて調査した結果、高齢層、中でも男性が育児に対し著しく冷淡であり、子供手当より年金や高齢者医療への予算増を求める傾向が強いことを明らかにされている。
[クリエーター情報なし] 『なぜ日本経済はうまくいかないのか』(原田泰,新潮社)
高齢層が育児支援より年金と医療に税収を使いたがるだけでなく、独身の若年層も育児支援予算増に対して敵対的である。
例えば以下の報道を参照。
教えて!ウォッチャー…一生独身でいたい人の気持ち(goo)
http://news.goo.ne.jp/article/oshietewat/life/oshietewat-20110716-03.html
「婚活」という言葉のブームも一段落しましたが、結婚難・恋愛難の傾向はとどまるところを知りません。恋と仕事のキャリアカフェには、毎日のように結婚に関する相談が舞い込んでいます。そんな中、教えて!gooで「一生独身願望?」というQ&Aを見つけました。
■結婚しない人たちの理由
「男性・女性に質問です。一生独身でいたいという人はいますか? 理由は?」という質問者に対して、「友人で生涯独身宣言を貫いている人がいます。彼女は決してモテないわけでもありません。理由を聞いたら子供が嫌いで、家事も嫌いだからだそうです。それは大昔から変わらない価値観として彼女の中に存在し続けていて、何より子供が産まれると一日のほとんどの時間を子供に費やさなくてはならない上に、育てる上で自分の自由になるお金も時間もなくなるのが納得出来ないし耐えられないので、結婚する事に何のメリットも感じないと言っていました」 (marimo-001さん)
「友人が独身宣言中(男)です。理由は自分の稼いだ金を何で他人に~という至極簡単な話です」(isyutさん)〔以下略〕
→ 遥かに壮大なバラマキである年金・医療よりも
子供手当の方が遥かに反感を買いやすい理由がここにある。
正直に言えば良かろう。他人の子供など知ったことではない、
俺のカネは他所の子供になどやらない、と。
そうして利己的な、社会保障ただ乗り有権者が増殖してゆくのだ。
我々の社会保障制度そのものがモラルハザードの誘因である。
女性の幸せは「カネ次第」か 贅沢なお金の使い方が満足感高める(読売新聞)
http://moneyzine.jp/article/detail/199677
ファッションやレジャー、飲食にお金をかけて満足感を味わおうとする女性が増えており、年収の高さと幸福度の関連性も指摘されている。
ジョブラボが日本国内で仕事をしている女性を対象に7~8月に実施した調査結果によると、人生を幸せにするために最も必要なものは「健康」との回答がトップを占めた。次いで「家族」「お金」の順に並んだ。現在の自分の生活への満足感が低い女性ほど、「お金」の順位が「健康」「家族」を上回る傾向にあった。
同調査で、現在の幸福の度合いを0~100点の間で自己採点してもらったところ「いまの幸福度は80点以上」とした割合は、年収300万円以下では34.6%、300~500万円では42.6%、500万円~700万円では43.1%、700万円以上では78.1%となった。
年収が上がれば上がるほど、働く女性の幸福度が増す様子がうかがえる。
一方、decenciaが8月に実施した、20~40代の日本全国の女性を対象とする調査によると、「日常生活の中で贅沢感を味わえる時間が持てている」回答者は、全体の3割にとどまった。
「リッチな満足感を味わえる瞬間」の上位は、「自分のこだわりのアイテムを使用したり購入した時」「雰囲気の良いレストランでランチやディナーを食べている時」「お金を気にせず買い物をしている時」が過半数を占め、自由に使えるお金の有無がカギを握っているようだ。「幸せいっぱいになれる外食の料金」は、ランチでは平均2012円、ディナーは平均8987円となった。
好きな買い物やレジャー、飲食にお金を自由に使いたいとの女性の願望は強く、健康や家族とともにお金の重要度も高いというのが、本音なのかもしれない。
消費には人間の本音が出る。
しかもこの調査は震災の後である。
震災で女性の意識が変わったと言われるがただの一時的要因であり本質的には何ら変わらない。
男性がそうであるのと同じように。
ユニクロ本で一躍名を上げた横田増生氏は、日本では「育児には政府の支援が必要だ」とする声が強い一方で、「そのための税負担増には反対」なのだと言う。
このような欺瞞的な社会には、明るい未来などあり得ない。