吉野家が、7月20日、スマートフォンによるアルコールの「デジタルボトルキープ」サービスを全国 540の吉野家店舗で開始した。EPARKが運営する「KeepService」を導入し、スマホアプリ上で、ビールや焼酎の仮想の“マイボトル”を購入 すると、生・瓶ビール10杯(3500円)分が3000円、焼酎10杯(3000円)分が2500円と、いずれも通常価格より500円分割安になる。
吉野家では、アルコールとともに牛皿やメンチカツ、冷奴、枝豆などのつまみを用意した“吉呑み”を展開。「デジタルボトルキープ」は“吉呑み”を後押しするサービスともいえる。
“デ ジタルボトルキープ”を利用するには、まず専用ページで「吉呑みボトルキープ」の会員に登録。「購入」タブをタップし、希望の商品(生ビール、焼酎、瓶 ビール)を選び、「確認する」ボタンを押すと、QRコードが発行される。店舗スタッフにこのQRコードを提示して、商品をアプリに登録してもらい、お会計 を行えば“マイボトル”が利用できるようになる。実際に利用するには、「お会計」タブからQRコードを提示し、使いたい分を店舗スタッフに伝えれば支払い 額からマイボトル分が差し引かれるという仕組み。
“特定の店に行かなくてはいけない”わけではなく、対象となる吉野家店舗で共通で利用で き、またマイボトルの残量はアプリ上で随時確認可能。“ボトルキープ”の有効期間は180日。ブラウザではどのスマホからも利用できるが、アプリで現在利 用できるのはiOS版のみで、Android版は8月1日に配信予定だ。
ウェブ上での決済でなく、実態は店舗での割引販売である「デジタルボトルキープ」。つまるところ“回数券”のようなイメージだが、お得感バッチリ。Twitterでは、
「実態はちょっとお得な回数券。でも面白い」
「回数券を今風に『デジタルボトルキープ』という言い方にしただけでオサレ感が半端ない。
考えた人、天才やわ」
「デジタルボトルキープってかっこいい」
「アイディアですね。スマホで買うビール券だけど『ボトルキープ』と表現するだけで特別感が生まれる」
と、サービスそのものは目新しくないが、スマホで「ボトルキープ」するという発想とその表現に感嘆の声が相次ぐほか、
「がーさすです。囲い込みできるし、キャッシュフロー的にも有利だし。家の近くに吉野家ないのがつらいな。あったら会社帰りちょい飲みしちゃうな」
「吉野家のデジタルボトルキープ、好きだなぁ。店舗ごとのデータも取れればお酒の受発注も徐々に最適化されてくだろうし、販促にもなる。何より先にお金が入るのが素晴らしい。回数券をボトルキープという切り口で見る視点の切り替えもアッパレ。大好き」
など、マーケティングとしても高評価をする投稿がみられる。
これで吉呑みがますます捗る?
(花賀 太)
【関連リンク】
■「デジタルボトルキープ」導入開始|吉野家公式サイト
■吉呑みボトルキープ