名刺を見ればわかる! 会社の「レベル」

ビジネスの基本といえば名刺です。皆さん。名刺にホームページアドレス、メールアドレスをきちんと記載していますか? ここでは、どういう名刺がよいのか、みていきましょう。

■レベル0:アドレスが記載されていない名刺
まだまだメールアドレス、ホームページアドレスが記載されていない名刺がけっこうあります。

話を聞いてみると会社のメールアドレスはあるのですが、普段、誰もメールをチェックしていません。メールが届いても対応できないので、名刺にアドレスを記載していません。

メールアドレスがないと情報収集に不利です。

メールで送る情報はデジタル情報です。困ったことにデジタル情報は簡単にコピーができ著作権法上問題になっています。

問題がある反面、デジタル情報はとても手軽に扱えます。私自身も新しい情報をネットで入手した時、「そういえばあの社長はこの情報をほしがっていたな」と思えば、メールに情報の参照先アドレスを書き込んで送ったり、情報の一部をコピーして送ったりしています。

名刺にFAX番号しか記載がなければ、情報を印刷してFAXで送る必要が出てきます。これは手間がかかりますので、よほどでなければ行いません。

名刺にメールアドレスがあるだけで集まったかもしれない情報やチャンスを企業自らが捨てていることになります。

またコスト削減の一環から公的機関が出す企業向け冊子なども、どんどん郵送、FAXから電子メールの添付ファイルに変わっています。つまりメールアドレスがなければ行政の動きも的確に分からなくなりつつあります。

■URLが記載されていない名刺
メールアドレスだけでなくホームページがあるのに名刺にURL(アドレス)を記載していない企業があります。

商談会などで、どんな設備があり、どんな加工ができるのか等、受注希望企業のプロフィールを書いた冊子を作成しています。

ところがホームページがあるのに冊子にURLを記載していない企業があり、「何でアドレスを載せないのですか?」と聞いても、「載せないといけませんか?」という返事が返ってきます。

発注企業の動きを見ているとネットで色々と下調べをし、実際に会って商談を進めるケースが増えています。バーチャルできっかけを作り、リアルで会うように心がけていますと発注企業自身が言っています。

また商談会で知り合った企業をもっと細かく調べる時に、会社案内のような古い情報ではなく新しい情報を見たいと考え、発注企業は受注企業のホームページを探します。もちろん受注企業にとってはタイムリーなホームページの更新が必要です。

URLが分からなければ、発注企業は情報収集のために電話しなければならず、そんな手間をかけるよりはホームページに求めるものが掲載されている同業他社へアプローチしてしまいます。

ではレベル1から5をみていきましょう。

■レベル1:フリーメールのアドレス
名刺にメールアドレスが記載されていますが、hotmail等の無料で取得できるメールアドレスになっています。

傾向的には個人事業主に多く、名刺でメールアドレスを公開するとスパムメールやウイルスが山のように届くのがいやというのが理由です。

ただ情報を送る側の心理では「こんな無料のメールアドレスを使っていて本当にビジネスをやっているの?」という第一印象になってしまいます。

スパムメールなどの負の部分もありますが、必要な情報が送られてこない方が問題です。ぜひ契約しているプロバイダーのメールアドレスを名刺に記載してください。

■レベル2:賃貸住まいの会社
ホームページアドレスが名刺に記載されていますが、プロバイダーのアドレスの後ろに「~」(チルダー)をつけている企業があります。

これはプロバイダーを間借りをしていることをあらわします。

企業という一法人ですので独自ドメインをとり、賃貸ではなく一戸建てを手に入れましょう。

昔はレンタルサーバー代など高かったのですが、今はかなり価格が下がりました。安くあげようと思えば年間のドメイン維持料が4000円ほど、また安いレンタルサーバー(ホスティング)なら年間4000円ほどで借りられます。

独自ドメインを維持するのにかかる年間費用は1万円でお釣りがくる時代になっています。

■レベル3:代表メールアドレスを記載
名刺のメールアドレスによく「info@会社名.com」と記載されています。

営業部門や開発部門など部門ごとにメールアドレスを分けている場合もありますが、中には会社全体で一つしかメールアドレスがないところもあります。

社長にメールで連絡しようと思えば、代表アドレスしかなく、誰が見ているか分からないメールアドレスにM&A(企業買収)など経営戦略に関わるような情報を送ってもよいのか、躊躇してしまいます。

名刺にメールアドレスが書かれていても心理的なバリアができ、企業に情報が集まらなくなってしまいます。

■レベル4:個々のメールアドレス&独自ドメイン
独自ドメインがあり、社員個々のメールアドレスが記載された名刺です。

個人のメールアドレス以外に部門別のメールアドレスが用意されています。

個人のメールアドレスが退職などでなくなりエラーで返ってきても、部門のメールアドレスさえあれば連絡をつけることができます。

ここまできたら、もう一つ上のレベルを目指しましょう。

■レベル5:URLを載せない名刺
独自ドメインのURLを入力するのはけっこう手間です。

ほとんどの人は名刺のURLではなく会社名や屋号を入力して検索をします。

ですので、皆が入力しないURLを記載せずに、どんなキーワードで検索しておけばホームページが出てくるのか記載しておいた方が親切です。もちろん、検索で上位表示されるように対策しておかなければなりません。

いかがでしたか?

普段何気なく使っている名刺ですが、相手の活用しやすさという視点からもう一度見直してください。

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