名取・閖上は「ベイエリア」 交流人口拡大へ官民連携組織が始動

東日本大震災からの復興まちづくりが進む宮城県名取市閖上地区の交流人口拡大に向け、観光や行政などの関係機関でつくる官民連携組織「閖上ベイエリア協議会」が始動した。
 参加しているのは、商業施設「かわまちてらす閖上」や市サイクルスポーツセンター、仙台国際空港など約20の施設・事業者。9月4日にあった初会合で、閖上地区を「ベイエリア」と位置付け、連携して盛り上げていくことを決めた。
 今月16日の第2回会合は「冬の誘客」がテーマ。ゆりあげ港朝市協同組合の桜井広行代表理事は政府の観光支援事業「Go To トラベル」を挙げ、「協力して商品作りをしたい」と呼び掛けた。
 閖上水産加工業組合の佐々木圭亮理事長は「閖上で気軽に買い物ができるよう土産品作りを考えたい」と述べた。
 メンバーの東北大災害科学国際研究所の平野勝也准教授は「閖上に点在している魅力的な施設を、どうネットワーク化していくかが重要」と指摘。自転車を貸し出すシェアサイクル事業などを提案した。
 市内の主な復旧復興ハード事業は今月完了し、活用策が問われる段階を迎えた。山田司郎市長は「持続的な発展に向け、地域の回遊性を高め、魅力を創造、発信していきたい」と強調する。

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