名取市、愛島台地区の開発で不動産会社と包括協定

宮城県名取市は17日、団地開発が途中で頓挫した愛島台地区の土地利用を進めるため、市内の不動産会社「渋谷商事」と包括協定を締結した。市が事業主体となり、同社が土地造成や販売計画の立案などを担う。協定期間は2027年度まで。
 市役所で、山田司郎市長と同社の和泉仁也社長が協定書に調印した。山田市長は「地域活力の向上や雇用創出に寄与する」と期待感を示した。
 愛島台地区では1992年、民間業者による団地開発が始まったが、景気後退などで分譲が進まず、2005年に開発を休止。粗造成した土地77ヘクタールの寄付を受けた市が18年12月に土地活用の事業提案者を公募し、渋谷商事が選ばれた。
 20年度に未利用地61.7ヘクタールのうち、産業ゾーンの2地区計38.1ヘクタールについて基本計画作りと設計に着手する方針。和泉社長は「道路網が整備されると仙台空港や仙台港が近くなり、需要が出てくる。早期に完成させて企業を誘致し、定住者を増やしたい」と話した。

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