商品デザイン見本帖 仙台・あきんど塾がハンドブックを発刊

 仙台市の委託で仙台卸商センターが運営する「とうほくあきんどでざいん塾」(若林区卸町)が、「デザイン活用ハンドブック あきんどでざいん見本帖(みほんちょう)」を作った。デザインを依頼する企業と請け負うクリエーターが十分話し合い、商品やサービスの価値、強みを伝えるデザインを作り上げた実践例を詳しく紹介している。
 メーン企画の「デザイン活用奮闘記」は、でざいん塾の橋渡しなどで出会った仙台市内の企業とクリエーター5組がデザインを具現化する軌跡を時系列で描いた。選ばれなかった案も示し、複数のアイデアがどう絞り込まれたのかを浮き彫りにする。図表による説明が豊富で分かりやすい。
 新ブランドが対象とする層にデザインの力でコンセプトを訴えたジュエリー専門店や、創業45年目で変更に踏み切ったロゴデザインを通じて理念や展望を再認識した防災関連の会社などが登場する。
 でざいん塾は2012年、デザインを通じて中小企業、クリエーターを支援する目的で始まった。企業とクリエーターの交流会や、企業向けデザインセミナー、デザイン活用の相談会などを開催。4人のコーディネーターが専門性を生かし助言する。
 見本帖は、昨年3月発行のデザインの面白さを伝える「あきんどでざいん手帖」に続く、デザイン活用ハンドブックの第2弾となる。
 コーディネーターの一人、佐々木美織さんは「デザインが世に出るまでの舞台裏をあえて透明化した。企業とクリエーターが真剣に向き合えば、最良の形を引き出せることを伝えたい」と話す。
 A5判、64ページ。5000部印刷し、希望者に配っている。ホームページでも公開している。
 連絡先は、仙台卸商センター内、とうほくあきんどでざいん塾022(235)2161。

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