黄色いチューブでおなじみの「セメダインC」。ツイッター上で正式な商品名が「C」だと明かされ、驚きの声が上がっています。いったいどういうことなのか、販売元を取材しました。
【画像】商品名「C」の証拠がこちら。ホームページでの紹介はCとしかありません…。A・Bじゃない理由も
ツイッターで話題に
接着剤のメーカーとして知られる「セメダイン」(本社・東京都)。そんな会社のツイッターアカウントが24日、こんなつぶやきを投稿しました。
「これの商品名は『C』です。すごい驚かれるのですが本当です」
添付されている画像は、「セメダインC」と書かれた商品と、ホームページをキャプチャーしたもの。確かにページ上では商品名「C」と紹介されています。
続けて、こんな文章を投稿しています。
「『セメダイン』は会社名であり、弊社の接着剤ブランドの総称です。接着剤ブランド『セメダイン』に、『C』『スーパーX』『木工用』などそれぞれ名前のついた商品があるのです」
どうやら、セメダイン社のCという商品という意味で、セメダインCと表記しているようです。
担当者に聞きました
このつぶやきに対して、「45年生きてきて今知った」「ずっとセメダインCだと思ってた」といった驚きの声が上がり、リツイートは4万、いいねは11万を超えています。
「Cが発売されたのは1938年。その前にAとBが販売されていてCという名称になりました」
そう話すのは、今回のつぶやきを投稿したツイッター担当者です。
透明で乾きが速いのが特徴のCはヒット商品に。セメダインの名が多くの人に知られることになり、1956年には社名を今村化学研究所からセメダインに変更しました。
セメダインの由来は
そもそも、セメダインという名称はどのようにして決まったのか? ホームページでは以下のように解説されています。
◇ ◇ ◇
セメダイン(CEMEDINE)とは、接合材であるセメント(CEMENT)と力の単位を表すダイン(DYNE)との造成語で、「強い接合・接着」という意味が込められています。
これが一般的に言われている社名の由来ですが、実はこの他に、もう一つ意味があると言われています。
それは、時をさかのぼること約80年。時代は大正時代。当時、市場で隆盛をきわめていたのはイギリス製の「メンダイン」と呼ばれる接着剤でした。
セメダインの創業者である今村善次郎は、「メンダイン」を市場から「攻め(セメ)」出すという意味で、「攻め(セメ)出せ、メンダイン」と、海外製品に打ち勝とうとの闘志を込めて、開発した製品に「セメダイン」という名前をつけました。
用途に合わせて
ツイートが話題になったことについて、担当者はこう話します。
「何度かつぶやいているのですが、驚かれた方が多かったようです。それだけセメダインという名前が知られているんだという喜びと、自分たちの周知不足を実感しました。多くの商品をラインナップしていますので、用途に合わせてお選びください」