商業地16年ぶり上昇 公示地価

2007年03月23日

 国土交通省が22日発表した1月1日現在の地価公示によると、県内の商業地は前年比で2・7%上昇し、91年以来16年ぶりに上昇に転じた。仙台市だけでみると、昨年の2・6%下落から一挙に10・8%の上昇となり、県全体の商業地の価格を押し上げた。住宅地を含む全用途では前年比マイナス1・8%と16年連続の下落だが、下落幅は3年連続で縮小している。

 商業地で最も高かったのは、仙台市青葉区のJR仙台駅西口前の「中央1―10―1」、次いで同区の「一番町3―4―26」で、両地点とも前年比で30%以上の上昇を記録した。この2地点を筆頭に、仙台市中心部では軒並み上昇している。

 不動産鑑定士の寺田正俊氏によると、仙台市中心部の地価の上昇は不動産ファンドの資金流入やホテル・マンション用地の需要増などによるものだという。「高価格の商業地ほど上昇率が高い。東京など県外の業者も参加する用地取得合戦となっている」と指摘する。

 公示価格の2~3倍の価格で取引されることは珍しくなく、中には4倍近い値段で取引されるケースもあるという。

 住宅地で最も高かったのは、7年連続で仙台市青葉区の「錦町2―4―16」。昨年に比べ8・1%上昇した。2位は同区「上杉5―6―8」と同区「広瀬町2―8」だった。

 一方、仙台市以外では、住宅地は仙台市周辺市町村で3・6%下落、その他の市町村で4・9%下がっているが下落幅は縮小してきた。商業地でも同様に下落幅は小さくなっているが、仙台市周辺市町村で6・4%、その他の市町村で7・3%下がった。

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