困窮学生らへ4億円支援 東北大、給付型奨学金など新設

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東北大は23日、総額4億円規模の学生向け緊急支援策を発表した。アルバイト先が休業し生活が苦しくなった学生らを対象とした給付型の奨学金制度を新設し、暮らしや学業をサポートする。
 奨学金は1億円規模の財源を確保し、大学側が電話などで個別に相談に応じた上で給付する。給付の条件や1人当たりの支給額は調整中で、5月以降の早期支給を目指す。大学院生向けの既存の約2億円規模の給付型奨学金についても、支給時期を従来の8月以降から大幅に早める。
 生活や学業に関する相談にオンライン上で対応するため、学生約2500人を「ピアサポーター」として雇用する制度も設ける。学生サポーターと教員がチームを組み、新入生らに助言する。
 新型コロナの影響で、東北大は入学式を中止し、20日に始まった授業も全てオンラインで実施している。学生のオンライン学習の環境整備のため、ノート型パソコン約200台を無料で貸し出す支援策も決めた。
 東北大の大野英男総長は「全ての学生が学業に専念でき、前向きに生活できるよう多面的にサポートする」とコメントした。

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