景気動向指数の1月の基調判断について、内閣府は7日、従来の「足踏み」から「下方への局面変化」に引き下げた。景気がすでに後退局面に入った可能性が大きいことを示す表現だ。
政府は1月末、景気の拡大が戦後最も長い6年2カ月に達した可能性が高いと宣言していたが、そこまで達していなかった可能性が出てきた。中国経済が減速している影響が、想定以上だったためだ。
内閣府が7日に発表した1月の景気動向指数(2015年=100)の速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月より2・7ポイント低い97・9となった。悪化は3カ月連続だ。
指数を構成する九つの指標の一つ、鉱工業生産指数の1月分が前月比で3・7%減ったことが響いた。中国経済の減速が、日本からの工業製品の輸出や、そのための生産を押し下げている。