国民医療費、過去最高の37.4兆円=高齢化などが影響―厚労省

厚生労働省は27日、2010年度に病気やけがの治療などで医療機関に支払われた国民医療費が、前年度比3.9%増の37兆4202億円になったと発表した。1人当たりの国民医療費も同3.5%増の29万2200円で、いずれも4年連続で過去最高を更新した。高齢化や診療報酬の引き上げ、医療技術の高度化が主な要因。
 年齢階層別の医療費を見ると、65歳以上が20兆7176億円で全体の55.4%を占める。1人当たりでは70万2700円に達し、65歳未満(16万9400円)の4倍強となっている。また、国民所得に占める国民医療費の割合は、同0.2ポイント増の10.71%に上昇した。
 傷病別では、高血圧症や心筋梗塞といった循環器系の疾患が最も多く5兆6601億円。次いでがんなどの「新生物」3兆4750億円、呼吸器系の疾患2兆1140億円と続く。 

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