土曜の夜 仙台城跡で伊達武将隊が演武 バスツアーも復活

 開催中の大型観光宣伝「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)」を機に、仙台城跡(仙台市青葉区)の土曜の夜間観光が活気づいている。仙台市のPR集団「伊達武将隊」が演武を展開するほか、東日本大震災で中断していた夜のバスツアーも復活。青葉城本丸会館も営業時間延長で受け入れ態勢を整えた。関係者は「震災から前に進む気概で、観光復興に攻勢をかけたい」と意気込む。
 伊達政宗や片倉小十郎、支倉常長らに扮(ふん)した11人編成の「伊達武将隊」は毎週土曜の午後7時から約20分間、城跡で力強い演武を披露する。せりふには、県内の観光名所や名物を盛り込んでいる。
 市内の観光名所をバスで巡る「杜の都ナイトツアー」も6日、再開にこぎ着けた。前回の仙台・宮城DC(2008年)で始まった企画だが、震災でストップしていた。
 武将隊の演武に合わせ、毎週土曜に運行する。料金は1人4980円。仙台城跡では地場食材を使った「伊達武将隊御膳」も楽しんでもらう。
 青葉城本丸会館の飲食店の一部と売店、青葉城資料展示館も土曜の営業時間を午後8時まで延長している。駐車場は従来から午後6時以降、無料開放されている。
 演武とナイトツアーは当面、9月いっぱいまでの予定。観光客らの反応もみながら、関係者は来年度以降も続けたい考えだ。
 本丸会館の田中於菟彦(おとひこ)館長(70)は「始めたからには腰を据えて取り組みたい。仙台市街を望む夜景は地域の財産であり、もっと気軽に立ち寄れる場にしたい」と話す。
 ナイトツアーを主催する岩沼市の旅行会社「仙台バスツアーズ」は仙台空港の近くにあり、震災で津波被害に遭った。同社は「2年たってようやくナイトツアーを再開できた。旬のテーマを盛り込み、集客に全力を注ぐ」と張り切る。
 連絡先は本丸会館022(222)0218、仙台バスツアーズ0223(23)6571。

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