在宅占いで月10万円以上稼ぐ人も コロナで“副業熱”再燃の兆し

4月の緊急事態宣言後、在宅勤務をする会社員の中にはUberEatsの配達など、気軽に始められる仕事を中心にスキマ時間に副業を始めている人が増えているという。

 30代会社員のFさんは、趣味の占いの副業を今年2月から始めた。3年ほど前から専門書を読み漁ってきたFさんは、タロット、四柱推命、算命学、宿曜占星術、西洋占星術などあらゆるタイプの占いをマスター。さらに占いの理解を深めようとプロ占い師の個人講座を受けた際に、副業を勧められたことがきっかけとなった。Fさんの場合、主に在宅でオンライン上のチャット占いを行っている。

「占いビジネスは商業施設にあるブース型などの対面式のほか、電話、メール、チャットと手段はさまざまです。対面の場合20分3000円が相場ですが、チャットの場合、やりとりする文字数に応じて料金が決まります。相場は1文字5円ほどです。平均して1回300文字、1500円分利用する人が多いですね。私の場合、所属している占い事務所とアプリ運営会社に合わせて7割取られ、取り分は残り3割です。だいたい月平均250件で、手取りで11万~12万円ほどです。待機時間も含め1日の実働は約4時間です」(Fさん)

 占いアプリの市場はザッパラス(東証1部)やメディア工房(東証マザーズ)のほか、LINEなどの大手IT企業も参入し競争が激しい。

「チャットの場合、少ない文字数で悩みに答える必要があり、レスポンスの速さが重要視されるため、占いの鑑定内容に忠実に答えるより、話を聞いてあげるカウンセリングのような対応になることがほとんどですね」

 チャット占いは10代から60代までと利用者の年齢層は幅広いとのこと。

「相談内容の8割が恋愛といわれていますが、私の実感として、恋愛の悩み6割、職場の人間関係や転職など仕事の悩み3割、残りがそれ以外という印象です。この副業を始めて思いのほか多かったのが、50~60代の中高年の恋愛相談です。若い人よりも切実な人が多いですね」

 コロナによる自粛の影響で利用者が増えていると思われるが、実際は利用者増に伴い占い師の新規参入が増え、さらに人気占い師に利用者が集中するため、占い師も勝ち組と負け組の二極化が進んでいるとのこと。

「今後、本業の収入が減っていくことも考えられるので、さらに収入の幅を広げられるように、ブログやツイッターなどでも情報発信して、アプリを介さずにお客さんに来てもらえるようにしていきたいですね」(Fさん)

 新型コロナをきっかけに自らのスキルで副業に稼ぎを見いだす人が、ますます増えていきそうだ。

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