2015年に予定される仙台市地下鉄東西線の開業に伴う市バス路線再編案の概要が4日、分かった。バスと地下鉄の主要結節駅となる太白区の八木山動物公園など3駅から、周辺住宅地やJR駅を結ぶ14路線を新設する。一方で東西線と並行する5区間は廃止する方針。市は4~11月、住民の意見を聞き、14年度内に再編を決定する。
新設路線のうち9路線は東西線の主要結節駅が起点。西側始発の八木山動物公園駅からは青葉台・成田山(青葉区)、仙台西高入り口や緑ケ丘三丁目(いずれも太白区)を結ぶ3路線。薬師堂駅(若林区)からは市バス霞の目営業所前などに向かう3路線、東側始発の荒井駅(同)からは同駅発着で若林体育館など周辺を巡回する3路線が、それぞれ計画されている。
東西線各駅とJRの連結を促すため、荒井駅とJR仙石線小鶴新田駅(宮城野区)を結ぶなど5路線も新設する方針。
東西線沿線の住宅地や施設と市中心部を結ぶ市バスは開業後、路線を短縮して主要結節3駅に接続させ、東西線と乗り継ぐ方向で調整している。
結節駅への接続が検討されているのは14路線で、市中心部には乗り入れないことになる。バスと地下鉄を乗り継ぐことになり、利便性の確保が課題になりそうだ。
宮城交通の既存5路線もルートを延長して、八木山動物公園、荒井両駅に乗り入れるよう、同社と協議している。
市バスで廃止対象になるのは東西線と並行している区間。仙台駅より東側は市バス六丁の目東町-新寺一丁目、木ノ下一丁目-五橋三丁目の2区間。西側は仲の瀬橋-川内三十人町、中央三丁目-片平一丁目検察庁前、大町西公園-東北大理学部自然史標本館前の3区間が対象となった。
仙台市は住民向けの説明会を開き、意見を参考にして再編案をまとめ直す。14年度内にも再編計画を確定させる。