路上での声がけや連れ去りといった犯罪から子どもを守る方法を学ぶ講演会「防犯のための理論と技術」(仙台大学術会主催)が、柴田町の同大船岡キャンパスであった。地域住民が日常生活の中で見守り活動に協力する「ながら防犯」の大切さを確認した。
講演した同大体育学部の田中智仁准教授(犯罪社会学、警備保障論)は「犯罪者は冷静に犯行場所を選ぶ」と指摘。クイズを交えながら、日頃から注意すべき危険箇所として死角を生む建物や生け垣、人通りが少ない場所を挙げた。
その上で防犯ボランティアが重点的に危険箇所を監視し、地域住民が通勤や犬の散歩中などに見守る有効性を強調した。田中准教授は「防犯を難しく考える必要はない。危険箇所を避け、一人一人の日常生活での些細(ささい)な気付きで社会全体の治安を向上させてほしい」と語った。
講演会は10月23日開催。一般公開形式で学生のほか、自治体や警察関係者ら約80人が出席した。