新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の観光支援事業「Go To トラベル」の地域共通クーポンが、東北6県で11月2日までに90万枚弱(9億円弱相当)利用されたことが9日、東北運輸局のまとめで分かった。
利用は10月1日に始まった。同局によると約半数が小売店、約1割が飲食店で利用された。「土産物店での利用が非常に多い」「遊覧船乗船に活用された」「施設の入館、売店で効果が出ている」といった声があるという。
利用できる6県の登録店舗は11月3日現在、2万206店。亀山秀一局長は「スキー客が期待できる冬場に向け、登録店舗を増やしたい」と話した。
「Go To」などの影響で旅行需要が持ち直しつつある一方、地域公共交通は依然、苦境が続く。
6県の貸し切りバス23社の9月の運送収入は前年同月比47.9%減(速報値)。8月(67.7%減)より改善したが、事業者の7割で運送収入が40%以上マイナスだった。バス13社の路線バスの運送収入は前年同月比26.2%減、高速バスは64.6%減と6月以降ほぼ横ばい。タクシー32社は32.9%減だった。
8月の6県の日本人宿泊者は前年同月比45.2%減の延べ198万9670人。39.0%減の173万6800人だった7月より宿泊者は増えたが、減少幅は拡大した。夏祭りなどが軒並み中止された影響とみられる。外国人宿泊者は前年同月比95.2%減の延べ5790人だった。