地域振興へ連携拡大 仙台市と東北芸工大 協定改定し更新

仙台市と東北芸術工科大(山形市)は8日、地域社会の発展に向けた連携協定を一部改定して更新した。従来は地域産業の振興に限定していたが、当該の文言を削除。同大が持つクリエーティブ分野の資源やノウハウを市の幅広い事業に生かし、個性豊かな社会の形成や人材育成につなげる。

 市は当面、最先端のスマートシティーを実現する取り組みや東日本大震災の中心部メモリアル拠点整備で同大の知見を活用したい考え。埋蔵物の発掘調査や文化財の活用に関するプロモーション、アートやデザインをテーマにした同大主催イベントの市内展開も検討する。

 市役所であった締結式で、中山ダイスケ学長は「大学の知的財産や経験値で、市の課題に真っ向から取り組める」と強調。郡和子市長は「協定更新をきっかけに仙台を魅力的なまちにしていきたい」と応じた。

 市と同大、市産業振興事業団は2005年、コンテンツ産業育成に関する協定を締結。市と同大は15年に連携分野を地域産業の振興とする協定に発展的に改めた。同大はこの間、作並温泉(仙台市青葉区)の活性化やクリエイター育成拠点の開設に取り組んだ。

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