日本有数のマグロ基地、宮城県塩釜市の塩釜港に14日、今シーズン初めてクロマグロが水揚げされた。昨年より約3週間遅いが、例年に比べて1週間程度早いという。市魚市場には531本(約60トン)が並び、仲買人らの掛け声で活気づいた。
福島漁業(八戸市)所有の巻き網運搬船「第16惣宝丸」(310トン)が入港。船団として操業し、宮城県沖で漁獲した70~190キロのクロマグロを運んできた。
落札の最高値は1キロ3000円で、昨年の初水揚げよりも200円高い。平均は昨年比で102円安い1488円だった。首都圏などに出荷されたという。
市魚市場の卸売会社、みなと塩釜魚市場の志賀直哉社長は「新型コロナウイルスの影響が不安だったが、肉質が良く、思った以上の値が付いた。今シーズンはこのまま好調に推移してほしい」と願った。
第16惣宝丸は15日もクロマグロ約30トンを塩釜港に水揚げする。市魚市場は東日本大震災の津波で浸水し、2017年10月に全面建て替えが完了した。