売上高総計6780億円 トヨタ東日本統合3社

 統合により7月1日付でトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)を設立するトヨタ自動車グループ3社の2012年3月期決算が、27日までにまとまった。単体の売上高は3社の総計で約6780億円となり、前期を17%上回った。完成車の生産台数も14%増の約49万7000台。各社とも東日本大震災で一時的に生産がストップしたが、早期の操業再開とその後の増産で増収を果たした。
 3社は、岩手県金ケ崎町に岩手工場を持つ関東自動車工業(神奈川県横須賀市)とセントラル自動車(宮城県大衡村)、トヨタ自動車東北(同県大和町)。関自工とセントラルは完成車製造、トヨタ東北はブレーキ関連など部品製造をそれぞれ担う。
 売上高の内訳は関自工5426億円(前期比14%増)、セントラル1056億円(34%増)、トヨタ東北298億円(26%増)。
 純利益は関自工が28億円で、3期ぶりに黒字を確保した。トヨタ東北は11億円で過去最高。近く公表予定のセントラルは、昨年1月稼働の新工場の減価償却費計上などで4期連続の赤字となったとみられる。
 生産台数は関自工が東富士工場(静岡県裾野市)と岩手工場合わせて約39万6000台(9%増)。セントラルは約10万1000台(39%増)だった。
 うち関自工岩手は約26万台。全量生産を担う昨年12月発売の小型ハイブリッド車「アクア」人気がけん引した。セントラルを合わせた東北での生産は約36万1000台となった。
 今後も増産基調が続く見通し。アクアに加え、セントラルが生産を始めた5月発売の新型カローラの受注も好調で、東北での生産は年50万台ペースで進む見通し。トヨタ東北に整備中のエンジン工場も年内に稼働することから、新会社の売上高も統合前より大幅に増える可能性がある。

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