夏のにぎわい、4年ぶり 塩釜・桂島で海開き

 東日本大震災で被災した宮城県塩釜市の浦戸諸島・桂島の桂島海水浴場で2日、海開きの神事があった。海水浴場は19日から8月17日まで開設され、4年ぶりに夏のにぎわいが戻る。
 海水浴場は同島東側の前浜と呼ばれる砂浜約700メートルのうち、中央部の100メートルを開放。海岸から60メートル沖までをロープと浮き球で区切り、遊泳区間とした。市が仮設トイレを設置するほか、委託を受けた桂島区が脱衣所、シャワー設備のある海の家の運営と監視員の業務を担当する。
 津波被害を受けた同島では、約2年をかけてがれき撤去、ボランティアらによる砂浜清掃が進められた。島民らが「安全が確保された部分だけでも再開してほしい」と市に要望、一部区域の海開きが実現した。
 海開き式には、市や警察、漁協関係者と島の住民ら約30人が出席。無事故を祈願する神事の後、桂島区長の内海粂蔵さん(73)が「4年間、この日を待っていた。人口減少が激しい島で、交流人口を増やしていきたい」とあいさつした。

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