仙台市天文台は、市中心部を東西方向に走る通りに沿って夕日が沈む「センダイヘンジ」を気軽に楽しんでもらおうと、10月の見頃期間を予測した。青葉区の中央通で12~18日、南町通では20~26日、雲がかからなければビルの谷間に沈む夕日を鑑賞できる。予測内容を9月27日、X(旧ツイッター)の公式アカウントで公表する。
センダイヘンジが前回見えた今年2月、現地調査を行った結果を踏まえ、天体シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」を使って解析した。中央通は藤崎本館北側から、南町通はペデストリアンデッキから西を眺めたと想定。道路沿いのビルや青葉山周辺の高度も考慮した。
「映え」時間が最も長いのは期間の中日ごろ(中央通15日、南町通23、24日)で、午後4時半を挟んだ約10分。最短は南町通が約1分、中央通が約2分の見込み。
定禅寺通、広瀬通、青葉通は中央通とほぼ並行のため、見頃の日時が同じという。
市天文台は今回の予測に基づき、現地で検証調査を予定する。学芸員の松下真人さん(44)は「期間中、ペデストリアンデッキや歩道などで十分に安全を確保して楽しんでほしい」と呼びかける。
センダイヘンジは、青葉区の高層建築物が立ち並ぶ東西方向の大通りなどで、冬至の60日前後に当たる毎年2月と10月に夕日が沈む光景。発祥地の米ニューヨークの「マンハッタンヘンジ」のように、新たな観光資源にしようという動きが市内で広がっている。