外国人が日本で体験したいことは「日本食を食べる」 – 電通ブランド調査

電通は6月22日、4月に20カ国・地域で行った「ジャパンブランド調査2015」の結果を公表した。

調査は、全社横断プロジェクト「チーム・クールジャパン」と、電通総研「ジャパン・スタディーズ・グループ」が連携して実施したもの。親日度の地域別状況、日本および日本産品に対する興味関心やイメージの詳細なデータ・知見の収集を目的に行れた。

対象エリアは、中国(北京、上海)、香港、韓国、台湾、インド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、オーストラ リア、アメリカ、カナダ、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシアの20カ国・地域。2015年4月17日-27日に、中間所得層以上の 20-59歳男女を対象にインターネット調査で行われ、サンプル数は地域ごとに200ずつで計4000人。

調査によると、日本に対する好意度が最も高い地域は、「ベトナム」(2年連続)と「台湾」が同スコアで1位。ベトナムでは「勤勉さ」が、台湾では「日本食」が好意を持たれている。

「日本に行ってやりたいこと」について最も多かった回答は「日本食を食べること」で、「自然・景勝地観光」「史跡・歴史的建造物観光」がそれに続い た。日本食を食べることに興味がある人に対してさらに詳しく聞くと、知名度がある「寿司」「刺身」「天ぷら」「ラーメン」のスコアが高かった。本場で本格 的な味を楽しみたい人が多いと、同調査では推察している。

日本の代表的な地名の認知・訪問意向を聞いた結果では、認知・訪問意向ともに、全体では「東京」がトップだが、訪日観光客が多い東アジア地域では、「北海道」や「沖縄」が行きたい場所として東京を上回るケースが目についた。

さらに、体験したい地方のものとしては「自然」「温泉」「郷土料理」のスコアが高いが、東アジアではトップ3の中に「ラーメン」が入る地域が多く、「ご当地ラーメン」への関心が高いようだ。

「温泉」と「日本食」への関心が高まる一方で、サブカルチャーやコンテンツへの関心は10ポイント前後低下していた。また、昨年トップ3には入っていた「日本のファッション」はランク外となった。

優れていると思う日本の物事では技術関連の項目が多数ランク入りし、最もスコアが高かったのは「日本のロボット工学」だった。これは興味関心のある物事でも9位となっていることから、日本のロボット技術への注目・評価の高まりがうかがえるとしている。

製品カテゴリー別に優れた製品を作っている国を聞いたところ、日本は「自動車、バイクなどの輸送機器」や「TV、オーディオなどのAV機器」、各種の食品系カテゴリーで高く評価されていることが分かった。

一方、興味のある日本製品カテゴリーを聞くと、「医薬品」「化粧品」「アパレル・ファッション」がトップ3に入るなど、従来の強みとは異なるカテゴリーが上位となっており、ジャパンブランドを築く新たなカテゴリーとして期待される。

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