録画機器の普及や、視聴スタイルの変化によって視聴率がとれないといわれている昨今のテレビ番組。視聴率の話題では、テレビドラマが多く取り上げられているが、バラエティ番組は継続して放送する番組が多いため、話題になることは少ない。では、今のバラエティ番組、一体何が人気なのだろうか。視聴満足度という視点から読み解く。
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視聴率では日曜日の日本テレビが強い。11月17日から23日のバラエティの視聴率をながめると、「ザ!鉄腕!DASH!」(日曜19時、18・8%)、「笑点』(日曜17時30分、18・2%)、「世界の果てまでイッテQ!」(日曜20時、17・0%)と、上位3番組が日本テレビの日曜バラエティがランクインした。
これを視聴満足度で見てみるとどうだろうか。データニュース社が行なっているテレビ視聴アンケート“テレビウォッチャー”によると、ゴールデンタイムで放送されているバラエティでの満足度トップは、テレビ東京の「Youは何しに日本へ?」(月曜18時57分)で4・07(5段階評価)、高満足度の基準3・8を超えた高数値だ。視聴率ではトップの「ザ!鉄腕!DASH!」の満足度は3・84と、こちらも高いのだがそれを大きく上回っている。
「Youは何しに日本へ?」は、日本を訪れた外国人に“Youは何しに日本へ?”と突然取材をかけ密着するという、一風変わったドキュメントバラエティ。視聴者の回答からも「外国の方々が日本をどう感じているのか興味深く視聴している。」「You=外国人たちによって日本を見直すことができる」と高評価だ。
2位はTBS「マツコの知らない世界」(火曜・21時)で3・98。この番組は、さまざまなジャンルの専門家たちが、司会のマツコデラックスに、知られざるマニアックな世界を紹介するというトークバラエティ。例えば、放送テーマが「ドレッシングの世界」の回では「ドレッシングの活用術に驚きました」「その道の専門家との駆け引きがおもしろい」「媚びないマツコがいい」と内容、司会者ともに高評価で、高満足度につながった。
どちらの番組も、視聴率ではトップと大きく差をつけられている番組。だが満足度という視点から見ると意外にも高視聴率番組を上回る結果となった。今後は、高視聴率番組に負けない高満足度を得るバラエティ番組にも注目していきたい。