外国人旅行者が日本で手軽にインターネットを使える環境を整えようと、プリペイドSIMカードの自動販売機が17日、仙台空港1階の国際線到着ロビーに設置された。国内の空港でSIMカードの自販機があるのは、関西国際空港に次いで2カ所目。
自販機は仙台市の依頼で、ネット接続サービス「So-net」(東京)が取り付けた。英語で「ようこそ仙台・宮城へ」とのメッセージが記され、仙台・宮城観光PRキャラクター「むすび丸」が描かれている。
SIMカードは電話番号などの契約情報が登録されたICチップ。スマートフォンなどの通信端末に差し込まれている。
外国人旅行者が持つスマートフォンなどは、国内の通信会社と契約を結んでいない場合が多い。自販機で日本の通信に対応したSIMカードを購入し、もともとのSIMカードと差し替えることで、自国と同様にネットを使えるようになる。
販売するSIMカードはプリペイド式で、通信可能なデータ量の上限が料金に応じて設定されている。データ量1GB(ギガバイト)が3000円、3GBが5000円。それぞれ3種類の大きさのカードがある。
ネット環境の整備は旅行客誘致の課題の一つ。仙台市プロモーション推進室の熊谷拓郎室長は「自販機は市内ではここにしかない。空港に着いてすぐにネット接続ができるので、非常に便利になる」と強調した。