外国人宿泊東北47%増 震災前水準を回復

観光庁は29日、2015年に国内のホテルや旅館などに泊まった外国人の数(延べ宿泊者数)の速報値を発表した。東北6県は前年比47.2%増の計59万1740人だった。全国の訪日外国人旅行者数は過去最多を塗り替えており、東北にも波及した形だ。

10年3月までの旧調査基準(従業員10人以上の宿泊施設のみ対象)でみると、6県は計51万170人。東日本大震災前の10年(50万5400人)より4770人多く、震災後初めて10年を上回った。
県別は表の通り。青森が前年比56.7%増の11万5990人、岩手が36.5%増の10万5300人、宮城が62.3%増の19万130人、秋田が28.0%増の5万3120人、山形が55.0%増の7万4750人、福島が19.1%増の5万2450人だった。
東北観光推進機構の紺野純一専務理事は「ようやくスタートラインに立った。各県や関係機関と連携し、外国人旅行者に喜んでもらえるコンテンツづくりと誘客へ向けた情報発信を続けていく」と話した。
全国は前年比48.1%増の6637万2660人で過去最高を更新。全国に占める東北の割合は0.9%で前年と変わらなかった。都道府県別は東京が 1778万人と最多で、大阪934万人、北海道548万人、京都481万人、沖縄392万人の順。上位4位は前年と同じだった。
延べ宿泊者数は、施設の利用者数に宿泊日数を掛けて算出する。観光庁が一部施設から得たデータを基に推計した。

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