外国人誘客へ民間連携 推進協発足

外国人旅行客の誘致を広域連携で進めようと、東北の観光関連事業者などが10月1日、「みちのくインバウンド推進協議会」を発足させる。国内走行距離800キロ程度のツアーを複数企画し、アジアからの誘客を図る。
酒田市で11日、設立準備会などがあり、岩手、宮城、秋田、山形4県のホテル旅館や菓子製造を含む飲食関連企業、交通事業者の関係者や行政担当者ら約60人が出席した。会長にはホテルリッチ&ガーデン酒田(酒田市)の熊谷芳則社長を選任した。
協議会は企画から営業、受け入れ態勢の構築まで一貫して関わる。近くタイ人観光客向けに広域周遊ツアーを企画し、早ければ来年1月にも実現させる。1年以内にNPO法人格を取得し、国などの助成事業を活用する。
熊谷会長は「人口減少をインバウンドによる交流人口増で補いたい。成功には県境をまたいだ連携が必要だ」と意気込む。事務局長には、北海道枝幸町のホテル総支配人としてタイ人観光客誘致で実績を挙げた河野裕喜氏が就く。
東北運輸局によると、昨年の東北の外国人延べ宿泊人数は35万人。東日本大震災前の2010年の70%にとどまっている。

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