多賀城にセアカゴケグモ 東北初、国内確認の北限

 宮城県多賀城市で8日、熱帯から亜熱帯にかけて生息する毒グモ「セアカゴケグモ」が見つかった。東北地方環境事務所野生生物課によると、特定外来生物のセアカゴケグモが東北で発見されたのは初めてで、国内の確認例としては北限という。
 同日午前8時45分ごろ、仙台港に近い多賀城市栄2丁目の市道で、側溝のふたに付着している背中の赤いクモ1匹を造園業者が発見、捕獲し、市に連絡した。塩釜保健所食品薬事班がセアカゴケグモの雌と特定した。
 かまれると、鈍痛や発熱、しびれなどの症状が出て、重症化すると筋肉のまひなどを引き起こすこともある。多賀城市は、似たようなクモを見かけた場合は、触らないよう注意を呼び掛けている。9日、発見場所付近で駆除作業を実施する。
 セアカゴケグモは雌が体長約10ミリ、雄は4~5ミリで、背中に赤い模様がある。関西地方では定着が確認されており、関東地方でも発見例がある。
 外国船のコンテナに付着した状態で紛れ込むケースが多い。津波で押し流されてきたコンテナに付着していた可能性について、環境事務所野生生物課は「ゼロではないが、現状では何とも言えない」と話している。

タイトルとURLをコピーしました