実際に被害に遭った男性に話を聞くと、「夜中の2時ぐらいに電話がかかってきて。寝ている時間じゃないですか、迷惑ですよね」「全く知人とかがいるわけではないので、スリランカに…」と胸中を明かした。
折り返してみると日本語の自動音声で「このまま待機してください」と流れ、長く接続させるトラップが仕掛けられている悪質なケースもあった。
ITジャーナリストの三上洋氏は「これは国際ワン切り詐欺。折り返した電話料金が犯罪グループにわたる仕組みができている」と説明。日本から折り返した際の国際電話料金は現地の国際電話会社に支払われ、そこに契約している詐欺グループにキックバックされる仕組み。過去にはアセンション島、モーリタニア、パプアニューギニア、中央アフリカ、ギニアなどからも国際ワン切り詐欺の事例がある。
国際電話会社と犯罪グループの契約については「お金が入ってきた分の一部をあなたに1分いくらであげますよという契約」「それでチャリンチャリンと儲ける」と説明。
「ただ、この犯罪グループがスリランカにいるかというとそうじゃない。『代行してあげるよ』というブローカーというのがいて、『ワン切り詐欺やりたいんだけど』と言えば『いまスリランカがいいよ』『パプアニューギニアの契約準備しますよ』という(手続きをしてくれる)代行屋さんがいる」と続けた。
さらに黒幕について「日本にいる可能性もある、大体は香港やシンガポールなどの国際都市にいることが多い」とした。また、国際ワンギリ詐欺の儲けは「1分10円というビジネス。自動で動かしているので、本当に金額は少ない」と金額自体は少額だとしながらも、「全世界的に起きている」と被害は広範囲にわたっていることを明かした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)