厚生労働省が15日発表した2010年の賃金構造基本統計調査によると、大卒の初任給は前年比0・7%減の19万7400円となり、3年ぶりに減少した。高卒は前年と同じ15万7800円だった。
厚労省は「今春の新卒者の採用条件は08年秋のリーマン・ショック後に決まったため、急激な景気悪化が響いた。ただ、初任給は大幅には下がりにくく、微減にとどまった」と分析している。
男女別では、大卒男性が20万300円で0・5%減少。大卒女性も0・7%減の19万3500円だった。高卒は、男性が0・1%減の16万700円で、女性が0・1%増の15万3200円。
初任給調査は、常用労働者10人以上の民間事業所を対象に実施。新規学卒者の今年6月分の賃金について、約1万3200事業所の回答をまとめた。