大和ハウス、建築基準満たさず=防火安全性など-30都府県の2000棟

大和ハウス工業は12日、同社が建設した戸建てや賃貸共同住宅の一部で、建築基準に関する不適合が見つかったと発表した。防火安全性の基準を満たしていなかったり、国が定めた仕様に合わない基礎工事を行ったりしていた。対象は宮城、福島、東京、石川、長野、京都、大阪、福岡など30都府県の約2000棟に上る。
 発表によると、2001年1月から10年6月までに関東6都県で引き渡した賃貸共同住宅のうち200棟で不備があった。このうち73棟では、柱の防火安全性が不十分な恐れがある仕様で設計・施工されていた。
 また00年10月から13年2月まで29都府県で引き渡した戸建てと賃貸共同住宅のうち、基礎が国の型式適合認定を受けた仕様に適合しないといった不備が1878棟で見つかった。
 同社は退去などの必要はないとみているが、防火安全性に不備がある73棟については、4月中に改修工事を終わらせる方針。基礎部分の改修の必要性については6月中に判断する。73棟の改修費用は約1億円とみているが、基礎部分の改修費用は見込んでおらず、今後膨らむ可能性もある。

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