宮城県と県土地開発公社は22日までに、大和町にある工業団地「大和リサーチパーク」を拡張する方針を固めた。現団地に隣接する県有林を開発し、分譲用地として9ヘクタール程度を造成する。企業ニーズが高い内陸部に工業用地を確保し、今後の半導体関連産業などの集積に備える。
県、公社が工業用地を新規造成するのは、大衡村のセントラル自動車(現・トヨタ自動車東日本)の移転用地を整備した2008年以来。東日本大震災で沿岸部の工業団地ががれき置き場に転用されるなどしたため、県内で工業用地の不足感が高まっていた。
計画では、工業団地西側の山林約16ヘクタールを開発する。今冬にも伐採作業に入り、数区画に分けた上で来年秋の分譲を目指す。事業費は十数億円を見込んでいる。
リサーチパークの総面積は約51ヘクタール。半導体製造装置を手掛ける「東京エレクトロン宮城」の立地を機に企業進出が相次ぎ、11年中にほぼ完売状態となっていた。