大江戸温泉、休館中の「岩沼屋」取得を発表 11月に営業再開予定 仙台・秋保

温泉旅館チェーンの大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京)は、5月から休館している仙台市太白区秋保温泉の老舗旅館「岩沼屋」を取得した。11月に「大江戸温泉物語 仙台 秋保温泉 岩沼屋」として営業を再開する予定。取得額は非公表。従業員の雇用は引き継ぐという。
 同社によると、鉄筋鉄骨コンクリート11階、延べ床面積約2万2473平方メートルの建物、土地4万2000平方メートルなどを、岩沼屋を運営する「岩沼屋ホテル」から8月31日に取得した。客室数は148室(定員600人)。
 大江戸温泉としては東北で7施設目となる。同社は「これまで以上に親しんでいただける施設を目指す」とした上で「価格帯や食事のスタイルなど詳細は今後検討する。新型コロナウイルスの影響がある中での適切な経営形態を見極め、リニューアル工事などを行う」と説明した。
 岩沼屋は館内リニューアル工事を理由に5月7日から休館。当初は同月下旬に譲渡後、2021年3月下旬の再開を予定していた。
 ホームページなどによると、岩沼屋は1625(寛永2)年創業。1952年に岩沼屋旅館として法人化し、61年に岩沼屋ホテルに商号を変更した。秋保温泉屈指の老舗として安定した人気を集めた一方、競争の激化にさらされ、95年の新館建設などに伴う負債の返済も続いていた。

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