大泉学園に東京初のワイナリー、タンクで東京産ワイン醸造中

 大泉学園に東京初のワイン醸造施設「東京ワイナリー」(練馬区大泉学園町2、 TEL 03-3867-5525)が開業し、9月より仕込み作業を開始した。(練馬経済新聞)
 東京初のワイナリー開業した越後屋美和さん
 大田市場で野菜の仲卸で勤めていた越後屋美和さんが脱サラし開業した同施設。手作りによる醸造から販売までを行う。
 10年ほど前、さまざまな産地の野菜を探す仕事で練馬の農家との付き合いが始まり、「初めて東京の野菜を食べてこんなにおいしい野菜があることを知った」という越後屋さん。その頃ブドウ農家とも知り合い、東京の農産物を東京の人に食べてもらえる活動をしたいと考えたことがワイナリー設立のきっかけという。ワイナリーを選んだのは、加工品を作りたかったこととお酒好きとの理由から。
 大泉地域の農家と知り合ったことがきっかけで、農地が見える場所で農家とのつながりを大事にしたいという思いから、大泉学園でワイナリー用物件を探し、住まいも横浜から大泉学園に引っ越した。
 施設面積は約70平方メートル。果実酒製造免許は今年4月に申請し、9月19日に取得。同23日に早速、初仕込み作業を行った。使用するブドウは練馬産の「高尾」のほか、都内や山形、長野、青森などで生産するブドウを使う。同施設が目指すワインは生食用のブドウを使い、出来たてを感じられるフレッシュ感のあるワイン。酵母を入れてから約1週間でワインとなり、生食用のブドウを使うことで独特な風味が特徴という。
 年間の生産量は最低製造数量基準の6000リットルで、赤・白・ロゼを2000リットルずつ生産する予定。取材日にはタンクに「高尾」で仕込んだワインが泡を立てて発酵している様子を見ることができた。
 「今後はワインだけでなく、東京産野菜を楽しむイベントなども行っていきたい」と越後屋さん。ワインの販売は同施設で12月ごろから始め、価格は1本1,900円~2,900円を予定する。「ワインを置いてくれる店舗などあれば、直接連絡をいただければ」とも。

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