ドジャースの大谷翔平投手(30)について米経済紙ザ・ビジネス・ジャーナルズ(電子版)が29日(日本時間30日)に「ドジャースの大谷翔平はフィールド上、そしてMLB全体にビジネスを運ぶパワーハウス」と題し、大谷のシーズン前半戦の経済的な功績を改めて紹介した。これまでも、ドジャースのスポンサー枠が完売したため、日本の企業がドジャースの遠征先の試合のスポンサー枠を購入したなどと報じられてきた。
同紙は「スポンサー・ユナイテッド社の調査で、ドジャースの遠征試合でテレビに目に付く広告を出している日本のブランドを30社数えた。オールスター休暇までに日本に本社あるいはオフィスを置く59のブランドが、MLBや各球団のスポンサー枠を購入したというが、米国の他の4大リーグ(NBA、NFL、NHL、MLS)を合わせても40だ」と指摘した。その数字がいかに飛び抜けたものかが分かる。
さらにはドジャースは2013年以降、MLBの本拠地での年間観客動員数トップを誇っているが、「96試合が終わった段階で遠征試合での平均観客動員数3万4909人と、そちらでも大リーグをリードしている」という。スポンサー・ユナイテッド社の創設者兼CEOボブ・リンチ氏が「ドジャースは今年、米国プロスポーツ界で最も高い新規収益を生み出すチームになるだろう」と語ったことを伝えた。
また「大谷が我々に与えた経済的インパクトは予想をはるかに上回っている。来年枠が広がったらさらに新たなレベルに達すると予想している」とドジャースの球団社長スタン・カステン氏の言葉を紹介。ドジャースは大谷との巨額な10年7億ドル(約1015億円=合意当時)契約を補うために大谷の広告力に期待していたのは周知の事実。
カステン氏は「ショウヘイが我々に与えた最大のインパクトはフィールド上だが、高収入のチームはMLBのチーム全体に多大な貢献をしているため、我々と野球界全体における彼のビジネス的影響の大きさはいくら強調しても足りないくらいだ」と語った。ドジャースだけでなくMLB全体の人気や経済の底上げに影響を及ぼしていることが分かるコメントだ。
カステン氏は40年以上のキャリアの中で大谷ほどの影響力のあるメジャーリーガーは見たことがなく、そのスケールは「思いつくところだと(マイケル)ジョーダンやレブロン(ジェームズ)級」とNBAのレジェンドの名を挙げたという。
これらの数字はまだシーズン前半、打者専念の大谷が生んだものに過ぎない。自身初のプレーオフ進出を果たし、来年投打二刀流に復帰した暁にはさらに跳ね上がるだろう。全く想像できない。
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