大震災前日に激しい海鳴り・キジの鳴き声 気仙沼

 東日本大震災前日の3月10日、宮城県気仙沼市波路上地区の住民が、激しい海鳴りとキジの鳴き声を2回ずつ聞いていた。地区では経験的に海鳴りの後にキジが鳴くのは地震の予兆とされていた。
 海鳴りとキジの鳴き声を聞いたというのは、岩井崎に近い同地区に住んでいた無職畠山美恵子さん(69)。3月10日午前7時半ごろに「ゴーッ」という海鳴りを聞き、続いてキジが鳴くのを聞いた。同日午前10時半ごろにも、同様に海鳴りとキジの声を聞いたという。
 自身の経験からも、畠山さんは「海鳴りの後には地震が来る」と考えて身構えていたが、この日は地震は起きなかった。
 畠山さんは「海鳴りは2回ともすごい音で、近所でも話題になった。海鳴りの後に地震がなかったので『こんなことは初めて』と不思議に思った」と振り返る。震災当日の11日は「海鳴りもキジの鳴き声も全くなかった」と話している。

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