民間や個人向けなどに天気予報の配信事業を展開する「いであ」が、天気予報と健康に関する情報を組み合わせた配信事業の強化に乗り出した。天気に応じてお薦め料理を紹介する「お天気レシピカレンダー」をリニューアルしたほか、持病の悪化予防につなげるための「健康ダイアリー」も年内にスタート。気象と健康情報を組み合わせた配信事業で収益力を高める狙いだ。
お天気レシピカレンダーはパソコン向けの無料配信で、料理専門家に依頼したうえで1千種類のメニューを準備。天気のほか地域によって毎日異なるメニューを用意する。
たとえば、気温の見通しが30度程度であれば、脳出血を予防する「イワシと豆腐の煮物」や血液をサラサラにする「ブリの梅肉はさみ焼き」といったレシピを紹介。猛暑が一段落して最高気温が25度以下になりそうな日は紫外線のダメージ肌に配慮して体内に発生した活性酸素に対抗し、シミやシワを予防する「ウナギとパセリのトマトスパゲティ」を推すといった具合だ。
一方、有料の健康ダイアリーは携帯電話向けに配信予定で、自分の名前と病歴のほか「どういった天気の時に病気が悪化するか」といった情報を入力。これに基づいて分析を行い、週間天気予報と各曜日の天気に応じた病気の症状などの情報を流す。
リウマチや片頭痛をはじめ10程度の病気に対応する方針で旅行を控えるときなどの「病気予防につなげたい」(伊藤光明取締役)考えだ。健康ダイアリーとお天気レシピカレンダーの“融合”も今後検討していく。
いであの携帯電話有料会員は100万人を突破し、平成21年の売上高は2億円となっている。