「食べて痩せるダイエット専門家」の松田リエです。私自身が12キロ痩せた経験と、保健師の知識をもとに、ダイエット法を発信しています。今回は、「痩せるお米の食べ方」についてお伝えしていきます。
◆糖質制限ダイエット、YES?NO?
ここ数年で糖質制限ダイエットがメジャーなダイエット法になってきましたね。一方で、お米を食べましょう!と伝えている人も多いですよね。
また、お米を食べることで「逆にダイエットが進むようになった」とか「肌にツヤが戻ってきた」というコメントやLINEをいただくこともあります。逆に、「お米を食べ始めたら太ってしまった…」という方もいらっしゃるでしょう。
ずばり!私がおススメするのは、お米を適量食べてダイエットをすることです。ですが、その理由が分からないと皆さん不安ですよね。
そこで、「お米ダイエットでやってはいけない2つのこと」と「お米の正しい食べ方3選」をお届けしていきます。お米を食べて太ってしまうパターン・お米ダイエットの正しいやり方が分かれば、お米を食べることも怖くなくなりますよ。
◆ダイエットでやってはいけないこと1:お米を全く食べない
冒頭でもお伝えしたように、糖脂質制限ダイエットがここ数年流行しているので、「糖質はダイエットの敵!」と思っている方も多いかもしれません。
実際、私が主宰するベルラスダイエットでも、「糖質制限ダイエットで体調を崩してしまった…でもお米を食べるのがこわいんです(涙)」と相談にこられる方をよく見かけます。
そもそも、糖質を制限すると、なぜ痩せることができるのでしょうか?
◆極端な糖質制限にはリスクあり
まず、私達の体は食べ物からエネルギーを得ていますよね?
そして、そのエネルギー源となるのは3大栄養素の炭水化物、脂質、たんぱく質。この中でも炭水化物、つまり糖質は最初のエネルギー源として使われるんです。
そのため、糖質を制限すると→体は糖質ではなく脂質を燃料として使うため→脂肪が燃焼されるというわけ。
だったら「糖質制限って、やっぱり良い方法なんだ」と思うかもしれませんが、極端な糖質制限・特にお米を制限すると、便秘・肌や髪の乾燥・体臭や口臭がきつくなる・糖質欲求が高まる・血糖値が上がりやすくなるなどのリスクがあるんです。
たとえ痩せたとしても、こんな痩せ方では理想の状態とはほど遠いのではないでしょうか?また、今後一生・一切糖質をとらないというのも難しいですよね…。
そのため、ダイエット中でもお米は適量とっていくことがオススメです。
◆ダイエットでやってはいけないこと2:お米の量を急に増やす
先ほどの話を聞いて、「お米はダイエットに必要なんだ!がっつり食べよ~」と考えてしまうのは、ちょっと待った~!!ですよ。
というのも、糖質のとりすぎは太る原因というのはもちろんのこと、これまで極端な糖質制限をしてきた方は、お米を食べることで一時的には体重が増えるケースがあるからです。
なぜなら、糖質は1gにつき3gの水分を抱え込んで体内に貯蔵されるから。そのため、糖質制限で脱水気味だった人が急にお米を食べすぎると、反動で、体重が増えてしまう可能性があるんですね。
とはいえ、むしろこれは適正な体重の増え方と言えそうですね。ちなみに、糖質制限ダイエットをすると、便秘や乾燥を感じる方が多いのは、この糖質の作用によるもの。
また、これまで食べないダイエットを続けてきた人が食べる量を急に増やしてしまうと、消化不良につながってしまうリスクもあります。私の場合も、万年ダイエッターだった頃は、お菓子をご飯の代わりにしたり・食事の量を減らしたりしていたので、かなり代謝が落ちていました。そのため、お米も食べながら1年間で12kg痩せることができたんですが、最初は思ったように体重が落ちない期間もあったんです。
なので、皆さんもいきなりお米をガツンと増やすのではなく、ダイエットの経過・体の調子をみながら、少しずつお米を増やしてみてください。
◆お米ダイエットの正しいやり方3つ
では、ここでいったんまとめると、お米ダイエットでやってはいけないことは、1、お米を全く食べない 2、量を急に増やす、でしたね。
ここで気になるのは、「具体的にはお米はどのくらい食べたら良いの?どうやって取り入れたら良いの?」ということでしょう。
ということで続いて、お米ダイエットの正しいやり方を3つ、お伝えしていきますね。
◆お米ダイエットの正しいやり方1:ご飯は“握りこぶし1個分”
先ほど、“ダイエットの経過・体の調子を見ながらお米の量を調節してくださいね~”とお伝えしましたが、この『適量』が難しいんですよね。
実際、皆さんお米ってどれぐらい食べていますか?
私がお米も食べながら痩せる!と決めた時は、それまでお米をガマンしてきた反動から、育ち盛りの男子かよっていうくらいお米を食べてしまいました。
これでは当然痩せませんね。では適量はどのくらいかと言うと、一般的な成人女性の場合、1食につきこぶし1つ分程度のご飯の量を目安にすると良いかと思います。
めっちゃ普通ですが、この普通の食事が一番ダイエットに効果的なんです。ちなみに、私の場合デスクワークが多いので、夜はお米を食べないで調整することもありますが、活動量が多い方はもう少し多めでOKだと思いますよ。
このように、糖質は大切なエネルギー源なので、適量であれば脂肪になることはないんです。なので、皆さんも安心してお米も食べてくださいね。
◆お米ダイエットの正しいやり方2:定食形式で食べる
先ほど「ご飯は1食につきこぶし1つ分が目安」とお伝えしましたが、なかには「そんなの足りない!」という、お米大好きさん、いらっしゃいますか?
確かに、これまでお米中心とした食事をしてきた方だと、少ないと思われるかもしれませんね。
ですが、私がオススメしている『お米ダイエット』は、お米だけを食べるのではなく、おかずもしっかり食べるというダイエット。
なぜなら、お米だけでは、体に必要な栄養をすべてとることはできませんよね?
つまり、痩せるためには、お米だけでなく様々な食材から必要な栄養素をとり、栄養の化学反応を起こし、脂肪を燃焼させることがポイントなんです!
なので、私はたんぱく質である肉・魚・卵・大豆製品はもちろん食べますし、サラダやみそ汁で野菜・わかめ・キノコなどもたっぷり食べていますよ。
そこで何度もオススメし ているのが、『定食の形』で食べるということ!これまた普通の食事ですね。でも、この普通の食事・定食の形だと、自然と栄養バランスが整い、『痩せやすい食事』になるんですよ。
◆お米ダイエットの正しいやり方3:お米を最初に食べない
皆さんは「いただきます」の後に、まずお米から食べ始めてはいませんか?お米大好きな方は特にやりがちかもしれません。
ちなみに、私もお米大好き人間だったので、食べる順番とか気にせず、まず最初にお米をがっついていました。新米の時期とか本当たまんないんですよね~。
しかし、これは残念ながら、太るお米の食べ方なんです。なぜなら、糖質であるお米を1口目に食べると血糖値が急上昇しやすいから。
血糖値の急上昇は太る原因の1つでしたよね。そして、血糖値が急上昇してしまうと「もっと糖質をとりたい!」という欲求も高まってしまうんです。つまり、お米がどんどん食べたくなるんですね。過去の私が成長期の男子並みにお米をがっついていたのは、この食べ方も一因だったのかもしれません。
◆じゃあ何から食べれば良いの?
では何から食べれば良いか?というと、お米を食べる前にたんぱく質や食物繊維をとることがオススメ!こうすることで、糖の吸収が抑えられ、脂肪の蓄積を防いでくれるんです。
さらに、たんぱく質や食物繊維には、満腹感を得られるという効果もあるので、お米に偏(かたよ)ってしまうという事態も防ぐことができますよ。
ただ、すべてのおかずを食べてからお米を食べる必要はないので、たんぱく質や野菜の半分ぐらい食べたらお米を食べ始め、そこからは順番は特に気にせずに、おいしく・楽しく食事してくださいね。
◆お米もおいしく食べながら、楽しくダイエットを
お米の痩せる食べ方を知れば、リバウンド知らずの健康的なダイエットができるということが、わかっていただけたでしょうか?
お米を一切食べないなんて、ずっと続けていくの苦しいですよね?お米もおいしく食べながら、楽しくダイエットを成功させましょう。
<文/松田リエ>【松田リエ】
看護師・保健師・食事管理ダイエット講師BelleLus代表取締役。
1986年生まれ、三重県在住。看護師としてがん患者の周術期のケアを担当後、保健師の資格を取得し、糖尿病の人などへの保健指導(食事・運動)に従事した。自身も53キロ→41キロにやせ、2016年、食事管理ダイエット講師として起業。ダイエット受講生1300名以上、ダイエットサポーター養成講座受講生200名以上の規模まで成長している。1児のママ。2022年2月に著書『ずぼら瞬食ダイエット: -12キロのカリスマ保健師が考案!』を刊行予定。Youtube、公式ブログ