南極の氷床の下にあるボストーク湖の調査を目指すロシア北極南極科学調査研究所(サンクトペテルブルク)は8日、同国調査隊が氷床を深さ約3800メートルまで掘削し、1989年の掘削開始以来初めてドリルが同湖に達したと発表した。
米メディアによると、同湖は氷によって「2千万年以上」(研究所員)外界から隔離されていたとみられ、未知の微生物などが存在する可能性があるという。研究所員らは、太古から独自の進化を遂げた微生物などが見つかれば、地球の生命体の起源解明につながる可能性もあると期待しており、南極が夏になる12月ごろ、水を採取し調べる方針。木星などの衛星にも、氷床の下に湖が存在するとの指摘があり、微生物などが見つかれば、地球外の生命体の手掛かりが得られる可能性もあるという。(共同)