東北電力ソーラーeチャージ(仙台市)は、新築住宅に太陽光発電パネルと蓄電池を初期費用なしで設置する「あおぞらチャージサービス」の提供を始めた。利用者は月々の使用料を支払うことで、日中に太陽光発電の電気を使い、余剰分を蓄電池にためて夜間に回すことができる。提携先の住宅メーカー北洲(富谷市)を通じて申し込む。
使用料はパネルの出力と蓄電池の容量の組み合わせで変わり、出力3~6キロワット、容量3~10キロワット時で約1万7000~2万円が目安。太陽光と蓄電池で賄いきれない電気は東北電力フロンティア(仙台市)など指定の電力会社から購入する。
10年間のサービス期間中はメンテナンスや修理を無償で受けられる。終了後、パネルと蓄電池は利用者の所有になる。
国は消費電力と創り出す電力が均衡する「ゼロエネルギー住宅」(ZEH)を増やす方針だが、特に蓄電池は容量10キロワット時で200万~300万円と初期費用が高く、中小住宅メーカーが顧客に提案しにくいという課題があった。
東北電ソーラーeチャージの宮本学事業開発部長は「初期費用ゼロなので建設費用を上げることなくZEH化できる」と売り込む。6日には新潟県佐渡市の住宅メーカー5社との提携を発表。今後も提携先を増やしていく方針。
東北電ソーラーeチャージは、東北電力が東急パワーサプライ(東京)と共同で4月に設立した新会社。