奥の細道、観光資源に ゆかりの自治体が「松島サミット」

俳人松尾芭蕉が旅した「奥の細道」ゆかりの地が一堂に会した「奥の細道松島サミット」が4日、宮城県松島町のホテル松島大観荘で開かれ、芭蕉の旅を振り返りながら観光への活用策を探った。
 サミットは1988年に始まり、今年で23回目。37自治体・団体が加盟しており、今回は宮城県大崎市や山形県最上町をはじめ27自治体・団体の関係者ら350人が参加した。
 おくのほそ道研究会座長の梅津保一さん(山形県尾花沢市)は基調講演で「芭蕉は旅に出る前から、松島の雄島から見る月にあこがれていた。実際に月を見て体全体で感動したのだろう」と芭蕉の旅に思いをはせた。
 パネルディスカッションでは、奥の細道を地域活性化にどう生かすかについて討論した。演出家・プロデューサーの吉川由美さん(仙台市)は「芭蕉は旅先で当意即妙のコミュニケーションを図った達人。現在の観光も、モノよりも人同士のコミュニケーションが大事だ」と指摘した。
 最上町交流促進課の伊藤和久係長は、外国人観光客に外国語で俳句を詠んでもらう取り組みを紹介。「人を感動させるのは人だ。人間そのものの魅力で観光客を呼びたい」と語った。

タイトルとURLをコピーしました