Woman&Crowdは2月18日、女性が考える結婚・出産とキャリアに関する意識調査の結果を運営する調査機関「Woman&Research(ウーマンリサーチ)」で発表した。
調 査は1月14日~2月2日、結婚や出産を機に離職を経験した既婚女性300名(Woman&Crowd会員)と、これから就職活動または就職を控 えている大学3、4年生の女性220名(中央大学、明治大学、早稲田大学)の合計520名を対象にインターネットで行われた。
○絶対就職したくない企業1位は「休みを取りにくい」
大学3、4年の女子大生に、キャリアアップや長く働き続けることを目指す場合、「こんな会社には絶対就職したくない」と思う企業の特徴を選んでもらったところ、「休日・休暇を取りにくい雰囲気がある」会社が7割の票を集め1位となった。
また、「待遇に男女差別がある」「福利厚生が軽んじられている」会社も、就職活動の対象にはならないということがわかった。その他に「出身大学で派閥があるところは嫌」「社員の残業が多い会社は疲弊してしまいそう」といった意見も見られた。
結婚や出産によって離職を経験した既婚女性に、「女性の活躍を望むなら、こんな会社には絶対就職しない方がいい」と思う特徴を選んでもらったところ、およそ8割の既婚女性が「休日・休暇を取りにくい雰囲気がある」会社は避けるようアドバイスをすると回答した。
次いで、「女性の退職率が高い」、「福利厚生が軽んじられている」という特徴が挙げられ、女子大生の回答結果によるランキングでは5位だった女性の退職率の高さが、離職経験者からすると重要な特徴であることがわかった。
女 子大生へ「どのような基準で就職先を選びますか(選びましたか)?」という問いかけに対しては、「福利厚生が整っている」「自分がやりたい仕事ができる」 がほぼ同数を集め1位となりました。次いで「社風・企業理念に共感できる」、「長く働き続けられる」という結果だった。
○65%がキャリアアップに意欲的
また、就職後に管理職を目指すことも視野に入れてキャリアアップに意欲的だと回答したのは、女子大生全体の65%という結果に。
「女性のキャリアアップにおいて、結婚や出産は影響の度合いが大きいと感じるか」という質問に対しては、94%の女子大生が「大きいと感じる」と回答した。同じ質問を既婚女性にもしたところ、97%の女性が「大きいと感じる」と回答している。
その理由としては、「男性と比べて、女性の結婚や妊娠に関する仕事のブランクは非常に大きい」「男性の育児休暇やフレックスタイムなどの制度の取得 が低く、結果的に女性がそういう手段を選ぶしかないと感じる」「社会的に成功している女性でも結婚や出産を両立させているイメージがない」「妊娠、育児を しながら働く制度が整ってない社会だと思う」などが挙がった。
さらに、就職活動や社会人生活を送るにあたって、「女性だから」不安を感じる ことはあるかと聞いたところ、55%の女子大生が「不安を感じている」と回答する結果に。その理由には、「就活中に訪問した企業の社員から”将来結婚する 気はあるか、子供は産みたいか”と聞かれた。女性として差別されるのではと感じた」「女性が少ない職場で働く場合、ロールモデルとなる人がいない」などが あった。
○結婚・出産を経ても「働き続けたい」が85%以上
「結婚や出産を経ても働き続けたいですか?」という質問には、女子大生と既婚女性、ともに85%以上が「働き続けたい/働き続けたかった」と回答。
「ど のようなサポートがあれば働き続けられたと思いますか?(複数選択)」という質問をしたところ、1位は「社員同士の理解や業務のサポート体制ができている (176票)」、2位は「会社が産休・育休を取るように積極的に動いてくれる(171票)」、3位は「会社が復職を歓迎してくれる、復職しやすい空気があ る(170票)」という結果に。パートナー(配偶者)による育児や家事への協力が必要だったという回答項目は145票(5位)だった。