女川2号機の事故尺度は「レベル2」 規制委が最終評価

原子力規制委員会は10日、東日本大震災で被災、停止中の東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機のトラブルについて、国際的な事故評価尺度(INES)のレベル2「異常事象」との最終評価を決めた。0~7まで8段階ある評価のうち深刻度で下から3番目に当たる。
 2号機は津波で原子炉建屋地下が浸水し、複数のポンプが停止して非常用発電機の一部が一時起動できない状態になった。この点について、規制委は「原子炉冷却機能に影響はなかったが、津波で複数の系統が機能を失った」とした。
 規制委は同じく停止中の女川1号機も評価。震災時にタービン建屋地下の火災で非常用ディーゼル発電機の一部が起動不能となったことを、INESのレベル1「逸脱」と評価した。3号機については、評価対象となるトラブルがないと判断したとみられる。
 女川原発1~3号機をめぐっては、過去4回にわたってレベル1の評価を受けたことがある。
 東北電力は「海水流入の再発防止措置を既に講じているほか、防潮堤の新設など対策を進めている。安全性をさらに向上させたい」と話している。
 原子力安全・保安院(当時)は2011年4月、東京電力福島第1原発事故のINES評価について、最悪のレベル7「深刻な事故」との判断を下している。

タイトルとURLをコピーしました